今年上期(1~6月)の国内新車販売シェアで2位の座を維持したホンダが、満を持して小型車「フィット」やセダン「アコード」などのハイブリッド車(HV)を投入する。
新型車の投入をてこに、軽自動車で続けている快進撃の勢いを登録車につなげる戦略を描いている。しかし、軽の好調も自社の登録車のユーザーを軽自動車に振り向けるなど、登録車部門の犠牲に支えられた側面もあるだけに、今後、どれだけ多くの新規顧客を獲得できるかは未知数だ。新型HVでトヨタ自動車の牙城を切り崩せるかが戦略の成否を分けることになる。
「新客獲得は未知数」
「ホンダに軽で躍進を許したものの、うちの顧客数は落ちずに増えた。エコカー補助金の影響による純増もあるだろうが、大半は自社の登録車の顧客が軽自動車に流れただけではないか」。ライバルの軽自動車大手の幹部は、ホンダの販売戦略をこう分析する。