相次ぐネットバンキング不正送金被害 預金者側の“防衛意識”が重要 (4/4ページ)

2013.8.24 19:00

ネットバンキングをめぐる不正送金の被害

ネットバンキングをめぐる不正送金の被害【拡大】

  • インターネットバンキングを装った偽画面の一例(三菱東京UFJ銀行のホームページから)

 「預金者保護法」(18年施行)は、偽造キャッシュカードによる不正引き出しや通帳盗難などで、過失がない預金者の被害を金融機関が負担する法律だが、全銀協はネットバンキングの不正送金について、対象外という認識だ。

 ただ、全銀協は20年2月、ネットバンキングの不正送金被害について、預金者に過失がない場合は全額を補償し、過失があった場合も、過失度合いなどを考慮して個別に対応することを申し合わせている。

 実際、全銀協会員である金融機関が、不正送金の被害者に対して対応を決定した全件数のうち、補償を行った件数の割合(補償率)は、23年度が96.5%、24年度が91.7%、と、決して低くはない。

 しかし、過失の度合いの判断基準はない。全銀協は「『セキュリティーソフトが入っているか』『あからさまに怪しいメールを開封していないか』など、被害者の状況が無限に細分化されるので、基準を明確化するのは困難だ」と説明する。

 憎むべきなのは犯人だが、預金者側も“防衛意識”を高めなければならない。

 セキュリティーソフトの導入、怪しげなサイトを見ないこと、取引銀行の注意喚起の熟読…。預金者は自らの資産を守るため、こうした対策を面倒くさがらないようにすべきだろう。

(平岡康彦)

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