メーカー各社は、エコカー補助金の恩恵が切れた今、普通乗用車の失速を軽自動車でカバーしようと躍起だ。このため、先を争うように「低価格・低燃費」をうたう新車を次々と投入している。
19日発売されたダイハツ工業の軽自動車「ミラ イース」新モデルは、燃費がガソリン1リットル当たり33・4キロとガソリン車では最高を達成しただけでなく、希望小売価格も74万5000円からと従来モデルより5万円安い。
11月に軽自動車の新製品を発売するホンダも、従来120万~150万円だった中心価格帯を引き下げる。
部品メーカーの苦悩
過熱する軽乗用車市場。各社には、消費税引き上げ前の駆け込み需要を最大限取り入れたいとの思惑がある。また、27年に廃止される自動車取得税の代替財源として、将来的に軽自動車税が増税される懸念もあるようだ。
この結果、「各社は焦燥感に包まれ、低価格競争が激しさを増している」(証券アナリスト)との指摘も多い。