ところが、低価格競争のあおりは、国内に100社以上ある下請けの部品メーカーに出始めた。納入部品の価格をできる限り抑えるよう、自動車メーカーから迫られているからだ。
都内の部品メーカー担当者は「市場は盛り上がっているにもかかわらず、収益性の低い商売で、割に合わない」とぼやく。
原材料コストを抑えて低価格部品でも何とか利益を出せるよう踏ん張っているが、納入先の自動車メーカーからはさらなる低価格化を求められている。
この担当者は「今が“旬”の市場。うちが軽自動車部品を辞めても他社に取って代わられる。撤退するわけにもいかない」と悲壮感をあらわにする。
納入部品の品種を増やして、収益性を確保しようとする企業も少なくない。
別の部品メーカーは、連日社内会議を開き、軽自動車用部品の品種を増やすアイデアを出し合っているという。