■映像と背景組み合わせ
5日まで開催中の家電・IT(情報技術)の見本市「CEATEC JAPAN(シーテックジャパン)2013」で、パイオニアは背景が透けてみえる新型ディスプレー「シースループロジェクション」を参考出展している。映像と背景の組み合わせによって、「これまでにない空間映像表示を実現できる」とアピールする。
同社ブースの一角には、アパレルショップのショーウインドーを模した展示が登場。カラフルな蝶や落ち葉が舞う映像が投影された「ガラス窓」の奥には、婦人物の洋服やバッグが陳列されているのが見える。
この窓は、同社が開発中のシースループロジェクション(32型)を4枚組み合わせて制作した。洋服やバッグの奥に隠されたプロジェクターを使って、内側から映像を投影する仕組みだ。
ウインドーディスプレーのほか、デジタルサイネージ(電子看板)としての活用を提案。通行人の目を引くための仕掛けとして、百貨店やショッピングモール、アミューズメント施設などへの販売を検討している。
より美しく表示するための品質向上や製造コスト低減といった課題をクリアした上で、数年後の実用化を目指している。開発担当者は「将来は曲面型も作りたい」と意気込んでいる。