金田義行プロジェクトリーダーは「将来は他のコンピューターでも被害予測を可能にし、東南アジアなど地震・津波の多い地域に技術を伝えたい」と意気込んでいる。
他にも、心疾患の治療のために心臓の動きを丸ごとシミュレーションで再現したり、直接観察するのが難しいリチウムイオン電池内の化学反応を解明したりするなどの成果が出ている。
次世代機 2020年完成目指す
スパコンは国の科学技術力の指標とされ、次世代機の研究開発は世界で始まっている。日本では京の100倍の性能を持ち、1秒間に100京回の計算をこなす「エクサ」級のスパコンを2020年ごろに完成させる方針だ。
文部科学省の専門部会の中間報告によると、世界の計算能力の半分を占める米国、ことし6月に世界ランキングで「天河2号」が1位になった中国、さらに欧州もエクサ級の開発に乗り出している。