東京ガスは30日、家庭用が中心の「小口部門」料金を12月10日から平均2.09%引き下げると発表した。今後のガス販売量の増加と過去の固定費削減の成果を顧客に還元する。東京電力との顧客争奪戦が激しくなりそうだ。経済産業相への届け出が必要な本格的な値下げで、2012年3月に平均1.57%引き下げて以来。毎月の燃料費の変動を家庭料金に反映する原料費調整制度による値下げとは異なる。
料金は、標準的な家庭(月間使用量32立方メートル)で月119円下がる。さらに、ガス料金を金融機関などの口座振替で支払っている場合は、14年3月検針分からさらに53円値下がり、合計で月172円(2.95%)下がる。
同社は、ガス料金の引き下げに伴い、新たな経営効率化目標を策定し、16年度末の人員を7400人と、13年度末見通し比5.2%削減することなどを盛り込んだ。