関西のクルーズツアー市場に“黒船”が攻勢をかけている。割安なクルーズツアーを展開する米クルーズ会社、プリンセス・クルーズが来春、神戸港発着ツアーを増強。すでに韓国系海運会社など海外勢が割安ツアーを投入している。日本では客船文化は根づいているとはいえないが、景気回復とともにシニア世代を中心に贅沢(ぜいたく)志向が強まっている。海にLCC(ロー・コスト・クルーズ)時代が到来するか注目される。
プリンセス・クルーズは来年4~9月に神戸港発着のツアーを9本展開する。今年の2本から大幅に拡充し、沖縄や台湾をめぐる11万9千円からのコースを用意。相場の半額以下の1泊1~2万円の割安価格を武器に顧客獲得を狙う。
同社は今年4月に日本市場に参入し、大型客船「サン・プリンセス」(7万7千トン)を投入して横浜港発着を中心にツアーを提供。