□金本朝樹 アメニティーズ代表取締役社長PCSA代表理事
■“地域娯楽の担い手”として
カジノ解禁の動きとともに、これと比較されがちな遊技産業だが、カジノはギャンブル、パチンコは大衆娯楽である。まず、パチンコは法的にも大衆娯楽であることが担保されており、国民に適度な射幸性の範疇(はんちゅう)で“遊び”を提供してきた。われわれパチンコホールは、近隣の人々が気軽に楽しむことができる“地域の娯楽の担い手”であると認識している。
そのため、大衆娯楽としてより多くの人々に気軽に遊んでいただく環境の実現は必須であり、お客さまに遊んでいただく遊技機においても、その選択肢を拡大する取り組みは不可欠だ。同時に、お客さまに還元しやすい営業環境を担保するために、遊技機の低価格化をはじめ、ローコスト経営の実現に向けた業界努力が求められている。
また、“地域の娯楽の担い手”であるとの自負のもと、地域産業として、地元の人々の役に立つ活動に注力すべきだろう。こつこつと地域共生に向けた取り組みを重ね、それぞれの店舗が地域にその存在を認めてもらうことが重要だ。
遊技産業の社会的認知の低迷がかねてから指摘されるなか、マスコミによる一部業者の不名誉な報道の影響もあるが、何よりも「パチンコを知らない人」に対するアプローチが希薄なことがその前提にある。