【開発物語】桁違いに魅力的なクルマ ホンダ自慢の新型車「ヴェゼル」 (3/9ページ)

2014.1.6 12:00

  • 「車の顔」の正面の開発はこれまでの車より時間がかかった
  • 排気量1500cc直噴エンジンをベースに独自開発したハイブリッドシステム

 部下には、「あえて、ライバルになると感じている日産自動車の『キャシュカイ(日本名デュアリス)』には乗るな」と厳命。ポルシェ「カイエン」、レンジローバー「イヴォーク」、アウディ「Q5」など、海外メーカーの超高級SUVを意識させて開発に取り組ませた。

 実は、このヴェゼルは、フィット、シティと車台を統合するなど共通部品が多い。社内で「3兄弟」といわれるのはこのためで、使用部品の約半分(金額ベース)が共通化された。部品によっては、設計開発までもメガサプライヤーと呼ばれる世界部品最大手に任せるという、自前主義にこだわる今までのホンダを否定するような方式を採用した。

 板井さんは「デザイナーはすべて自前。必要なところに資源を投入すれば、いいクルマができる。なにも難しいことはなかった」と断言する。

 こうして、高級車ブランド「アキュラ」などに使用する電子制御のパーキングブレーキ、スポーツカーの設計思想とされてきた独立したコックピットのような運転席など、高級車にのみ許されてきた装備をヴェゼルは次々と採用。上位機種のSUVにすら載っていないものを、量産車にいとも簡単に採用し、「社内からは『(SUVの)CR-Vを潰す気か』との声もあった」と苦笑する。

「ホンダの底上げにつながる」自信に満ちあふれた言葉が飛び出した

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