新興国に狙い
生保各社は国内市場が世界2位と大きいこともあり、00年代半ばまで大手ですらほとんど海外進出はなかったものの、1990年代後半から保有契約高は減少基調をたどり、外資系や損保系の参入で競争も激化。一方でミュンヘン再保険会社によると2020年までのアジア新興国の生保収入保険料は年率13.7%増と最も高い伸びが予測される。
「今の地域では足りない。インド、ベトナム、トルコ、中南米への進出を検討している」と明かすのは明治安田生命の根岸秋男社長。直近4年でタイなどの海外5社に出資。
05年に不払い問題で行政処分を受け国内の信頼回復への対応に追われたため、海外への取り組みは一段と遅れた。経常利益に占める海外比率は1%未満だが、策定中の14~16年度中期計画で「収益貢献水準を決める」(根岸社長)と明確なビジョンを定める。