大王製紙は、紙おむつの不快な臭いをせっけんの香りに変える新機能を盛り込んだ紙おむつを2月から全国で発売する。国内では人口減少でベビー用紙おむつ市場の縮小が見込まれ、同社は高付加価値品の投入で客単価のアップを狙う。
新製品「グーンアロマジック」は「ハーモナイズド香料」と呼ばれる香料を使用。「加齢臭防止としてシャンプーにも使われている香料」(同社ホーム&パーソナルケア事業部の大蔵孝浩課長代理)という。同時に、不快な臭いそのものを消臭カプセルを用いて閉じ込める機能も盛り込んだ。
もともと日本製の紙おむつの基本性能は高く、同社は漏れや吸水性といった基本的な機能以外での付加価値を模索。「ごみ袋での保管時の臭いに気を使う」など、利用者の9割以上が臭い対策で苦労していることが分かった。
不快な臭いを「清潔感のある香り」に変える開発に約2年を要した。当初の売り上げ目標は年間10億円だったが、昨夏から一部で行った先行販売から引き合いが強く、同30億円に引き上げた。