それでも、関西、東アジア圏の航空需要に応えるためには関空と伊丹の効率的な運営が欠かせない。さらには神戸空港を含め関西3空港の一体的な運用を求める声も強まる。早期にビジョンを打ち出すことが、コンセッションを成功させ、各空港を成長軌道にのせるために必要になる。
夏にも1次入札
新関空港会社は、コンセッションで総額約1兆2千億円の負債を国などに完済したい考えだが、思惑通りに進むかは不透明だ。同社はより高値で売却するために、関係各方面と運営期間など売却条件の検討を進めている。
コンセッションは平成26年度内の実施を予定している。「27年度からの業務移管を考えると、秋ごろまでに決める必要がある」(関係者)ため、夏にも1次入札を行う見通しだ。現在はコンセッション後の空港運営の指針となる「実施方針」の策定作業が進められている。