日本フランチャイズチェーン協会が20日発表した、2013年の主要コンビニエンスストア10社の既存店売上高(速報値)は前年比1.1%減の8兆5213億円で、速報値ベースでは2年連続で前年を下回った。単価の高いたばこや雑誌類の売り上げが落ち込んだことで、客単価が0.2%減少。既存店客数も1%減の142億7879万人だった。
一方、大手が相次いで販売を始めた店頭での入れたてコーヒーやフライドチキンなどのレジ周辺で販売する総菜は好調だった。特に入れたてコーヒーは「来店頻度の少なかった女性や高齢者層の開拓につながっている」(コンビニ大手)といい、11、12月の既存店客数は前年を上回った。
景況感の好転で既存店売上高が2年連続で前年を上回った百貨店とは明暗が別れた。同協会の担当者は「まだ景気の影響を判断するのは難しい」としながらも、客数が改善傾向にあることなどから「底は打っている」と分析した。
新店を合わせた全店売上高は12月末時点の総店舗数は4万9323店で前年末から2418店(5.2%)増加したことが影響し、前年比4%増の9兆3860億円だった。また、同日発表した12月の既存店売上高は前年同月比0.3%減の7568億円で2カ月ぶりのマイナスだった。