米ラスベガスで7~10日に開かれた世界最大の家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」は、トヨタ自動車など自動車メーカーが数多く出展、自動車の新型モデルや新技術の発表が相次ぎ、さながら「モーターショー」のような雰囲気だった。自動車関連事業を重点分野に位置づけるパナソニックも車載製品をずらりと並べ、賛否両論あったものの、存在感は光った。各社が収益低下に苦しむ家電業界。「家電重視」はもはや時代遅れになってしまったのだろうか。
自動車メーカーに勢い
トヨタはCES開幕前の6日、現地で開いた報道関係者向けの発表会で、燃料電池車のコンセプトカーを公開。来年にも量産車を投入することに加え、燃料となる水素インフラの拡充に向けて取り組む姿勢を打ち出した。
トヨタの燃料電池車が米国で公開されるのは初めてだったため、現地では大きな注目を集めた。同時に、家電と技術が重なる電気自動車(EV)や自動運転技術ではなく、燃料電池車を発表したことに、会場では驚きの声も多く聞かれた。