現在放映中の女児向けアニメ「アイカツ!」と「プリティーリズム・レインボーライブ」では、日常シーンは手描きで、主人公たちが歌って踊る場面は3DCGだ。手描きキャラクターと3DCGキャラクターの違和感は少ないし、歌って踊る場面はよく動いており、見た目もきらびやかだ。手描きと3DCGが混在する作品で、3DCGのキャラクターが見どころになるなんて10年前には考えられなかったことだ。
だが、3DCGも万能ではない。メカニックや歌って踊るような描写は得意だが、キャラクターの繊細な感情表現や日常芝居は苦手なのだ。しかし、いつかそれも克服されるのではないかと「蒼き-」は思わせてくれた。これは軍艦同士が戦闘を繰り広げるSFアクションものだ。メカ描写は迫力があり、見応えたっぷり。いや、それよりもキャラクターだ。この作品にはメンタルモデルと呼ばれる美少女が何人も登場し、それがセールスポイントになっている。彼女たちは半ばロボットのような存在なのだが、その個性が3DCGの持ち味とマッチし、魅力的なキャラクターとなった。3DCGであるにもかかわらず、いわゆる“萌え”や色気が表現されていた。彼女たちに関しては、手描きで表現するよりも魅力的ではないかと思ったくらいだ。