□ITのアンバサダーに選ばれる営業マン
■興味をもったものはまず体験
クラウドサービス「エバーノート」やIT機器「スキャンスナップ」、スマートフォン(高機能携帯電話)アプリ「キャミアップ」などの実践的な活用実績からさまざまな「アンバサダー」(親善大使)に選ばれている堀江賢司さん。本業は“旗幕(はたまく)業界”の印刷会社のたった一人の営業マンだ。どんな考え方や取り組みをしてきたのだろうか。
--最初から堀江織物に勤めたのですか
「大学を卒業して東京の広告代理店に10年間勤めました。実家の堀江織物に入社したのは4年前、32歳のとき。最初、会社のある愛知県に戻るつもりで家族や周囲にもそう話していました。でも考えを変え東京に残ると決めました」
--なぜ
「東京に出ていくにはすごいパワーがいる。一度帰ると出てこれなくなる-などと考えました。ただ、決め手は直感。帰っちゃダメな気がした。事務所探しを始めましたが、そのうち事務所に縛られたくないと思うようになりました。自由に外に出たいし、何かのためにいちいち事務所に戻りたくない。子供がいるので自宅で仕事はしたくない。電話でのやり取りが多いので喫茶店で仕事をするわけにもいかない。そこで、最初は社会人向けの自習スペースのような場所で仕事を始めました。その後、コワーキングスペースというものを知り、パックスコワーキング(東京都世田谷区)に移りました」