サントリー酒類は3日、「ザ・プレミアム・モルツ」の戦略発表会見を開き、期間限定品「香るプレミアム」を5月に発売すると発表した。消費税率引き上げ後は「少し高くても良い品を」という“メリハリ消費”の動向が強まると予測。アサヒビールとキリンビールが高級ビール市場に本格参入して競争が激化するとみて、特徴的な派生品で顧客層を広げる戦略だ。
「プレモルを飲んでいなかった人に試してほしい」
サントリーの水谷徹常務は会見で、限定品を飲みやすいエールタイプにした狙いを説明した。一般的なラガータイプと異なる「上面発酵」の手法でフルーティな香味を引き出し、夏商戦に合わせて売り出す。
高級ビールの市場規模は昨年、景気回復ムードも手伝ってビール全体の13%強まで伸びた。今年は、業界首位のアサヒが「ドライプレミアム」の通年販売に乗り出し、2位キリンも中元商戦から「一番搾りプレミアム」を投入する。