■ITE社長「ハイエンドで勝負すべきだ」
温度記憶蓄冷剤「アイスバッテリー」で高度温度管理物流を実現したアイ・ティ・イー(ITE)。パンカジ・ガルグ社長は「メード・イン・ジャパンは信頼のブランド。これを生かして日本の医療、食を世界に届ける」と意気込む。
--アイスバッテリーを採用する企業が増えている
「約40社に供給しているが、医療分野が一番多い。医療環境が悪いため、多くの子供が亡くなっている。この子供たちを救える。(医療用医薬品卸の)アルフレッサが採用したのも医薬品を世界中に運ぶという夢をアイスバッテリーで実現できると感じてくれたからだ」
--医療の次の市場は
「農業にフォーカスしたい。アイスバッテリーは温度だけでなく湿度も管理できるからで、生鮮食品の輸送に最適だ。乾燥させることなく、水分や味・風味を保てる。食の輸出を通して農業に貢献したい。若者を農業に呼び込みたいし、日本の食文化を世界に広めたい」
--メード・イン・ジャパンの魅力とは
「来日して25年になるが、確信したのは日本製品に対する信頼性の高さ。だから世界一厳しい日本市場で評価され、認められた製品は世界で通用する。というのは、日本人はモノを深く考え分析、分析、分析する。それが日本人のモノづくりの考え方だ。しかも細かいところが上手。難しいモノ、複雑なモノをつくる技術は世界ナンバーワンだ。できあがりは完璧で、ずっと使える。メード・イン・ジャパンはコストではない」