だが、スマホの勢いの陰りを示す数字もある。25年度上期(4~9月)のスマホ出荷台数は前年同期比14・5%減(約1216万台)と大きく停滞した。携帯電話事情に詳しい青森公立大経営経済学部の木暮祐一准教授(モバイル社会論)は「移行のピーク時期にスマホへ変更した人たちが、2年契約の更新時期を迎えた。スマホに不満を持ちながら使っていたユーザーがガラケーに戻ったり、ガラケーを使い続けているのでは」と分析する。
スマホは高い!料金が乗り換えのハードルに
スマホに対するユーザーの最大の不満は「料金の高さ」だ。MM総研の調査によると、スマホではなくガラケーを「購入したい」と回答した人のうち、48・3%が「月額利用料金が高い」ことを理由に挙げた。スマホの1人当たりの平均月料金が6826円に対し、ガラケーは3746円で、スマホは月額3千円近く高額になるという。
料金を押し上げているのは「パケット定額」というデータ通信の定額料金だ。ソフトバンクモバイル、KDDI、NTTドコモの大手3社では、いずれも5千円台が一般的。それに基本使用料や通話料などが付加される。