シャープ・町田氏の去就に注目 「不幸な期間」財界から身を引くカリスマ (1/5ページ)

2014.3.19 07:00

大商副会頭に就任し、会見するシャープの町田勝彦氏=平成19年8月3日、大阪市中央区

大商副会頭に就任し、会見するシャープの町田勝彦氏=平成19年8月3日、大阪市中央区【拡大】

 経営再建中のシャープの町田勝彦特別顧問が、大阪商工会議所副会頭を3月末で辞任すると表明した。任期は10月末だが、シャープの経営が危機的状況から脱しつつあるとして、高橋興三社長に財界活動を引き継ぐ時期だと判断したという。町田氏は、巨額赤字を招いた原因をつくった時期の経営者として一時は社内で完全引退も検討された経緯はあるが、特別顧問は続投の意向だ。関係者は「無報酬で経営への影響力はすでになく、会社から辞めろは言わないだろうが…」と複雑な表情で去就に注目している。(松岡達郎)

 華々しい登場

 「副会頭と大商の議員を辞めることになった」

 3月14日の大商正副会頭の定例会見の冒頭、町田氏は副会頭退任を表明した。

 「本来なら特別顧問に退いた昨年6月に交代すればよかった」と述べ、もっと早く退任を考えていたことを明らかにした。ただ、当時は巨額赤字を計上したシャープが経営危機から回復への道が不透明で、高橋興三社長は就任したばかりで経営の立て直しに専念する必要があったとした。

 「今はシャープの経営も地に足がついてきて、社長も慣れてきた」と、財界活動を高橋社長に引き継ぐタイミングになったことを強調した。

「これまで身の程をわきまえた経営をしてきたが…」

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