シャープは平成26年3月期の通期業績予想を上方修正し、営業損益で1千億円の黒字(前期は1462億円の赤字)を見込んでいる。過去の経営との決別路線が微妙に変化したようにみえるのは、シャープが経営危機から脱し、潮目が変わったことを物語っている。
町田氏は副会頭退任を表明した会見で「これから関西が世界に存在感を示すことができる時期がくる。陰ながら応援したい」と話した。経営者としてだけでなく、財界活動から身を引くかつてのカリスマ経営者のこの言葉は「不幸な期間」を乗り越えつつあるシャープの社員たちに向けられたものかもしれない。