【ビジネスアイコラム】
国際宇宙ステーションの窓から青い惑星、地球がよく見える。いつ頃からだろう、緑の日本列島の様子が変わってきた。あちこちに斑点が現れ、特に九州はバラの葉が黒点病に侵されたように黒いシミが広がっている。このままでは九州が黒く塗りつぶされる-。
こんな悪夢を思い起こさせるシミの原因は黒々とした太陽光発電パネルだ。東日本大震災後に菅直人元首相が退陣と引き換えに導入を決めた再生可能エネルギーの「固定価格買い取り制度」が、メガソーラー(大規模太陽光発電所)建設に拍車をかけている。なかでも九州7県では、経済産業省に認定された太陽光発電施設が昨年10月末で11万件、総出力は原発5、6基分の600万キロワットに上る。認定された施設がすべて建設されると太陽光パネルの面積は350平方キロメートルになり、福岡市(340平方キロメートル)の面積を超える、との試算もある。