塩ビ工業・環境協会が16日発表した2013年度の塩化ビニール樹脂の出荷量は、前年度比10・3%増の143万7112トンとなり、4年連続で前年度実績を上回った。今年4月の消費税増税前に住宅関連の駆け込み需要が増え、今年1~3月には住宅設備に使われるパイプやサッシなど硬質用塩ビ樹脂製品が前期比11・1%増と拡大するなど、全体を押し上げた。
国内出荷は前年度比6・1%増の109万2842トンと、08年度(108万7921トン)の水準まで回復した。一方、輸出は円安による追い風もあり、26・2%増の34万4270トンとなった。
会見した同協会の森俊三会長(信越化学工業社長)は、消費税増税後の影響について、「4月中旬現在では、それほど大きな影響は出ていない」とした上で、「5~6月は反動で落ち込むかもしれない。消費よりも桁外れな在庫をかかえているわけでもないので、消化されるのではないか」と話した。