NTTは16日、約20メートル離れた場所にいる特定の人の声などをとらえる集音技術「ズームアップマイク」を開発したと発表した。
カメラがズームアップするように、サッカーのテレビ中継でピッチ上でプレーをする選手を選び、その声を聞くといった活用方法を想定。2020年に開かれる東京五輪の放送などでの採用を目指し、実用化を急ぐ。
ズームアップマイクの機器は約100本の小型マイクや12枚の凹型反射板などで構成。それぞれのマイクで拾った音の音圧や音が届く時間の差で音源を区別するとともに、信号処理や雑音を抑える技術を駆使し、狙った音だけをクリアに集める。
従来のマイクで集音を指定できる範囲は約30度の角度で3メートル先までだったが、新技術では3度に狭めた上で約20メートル先まで可能になった。