記者会見で製品をアピールするサントリーホールディングスの佐治信忠社長(右)と、ビームサントリーのマット・シャトックCEO=15日午後、東京都港区【拡大】
サントリーホールディングスの佐治信忠社長は15日、東京都内で記者会見し、米蒸留酒大手ビームの買収を1日に終えたことを受け、「早期に蒸留酒売上高1兆円の壁を越えたい」とするとともに、2014年12月期の連結売上高見込みの2兆5000億円に対し「20年にグループの売上高4兆円が目標」と明言し、事業規模の拡大に強い意欲を示した。
社名変更した「ビームサントリー」は売上高約4600億円で世界シェア3位に躍り出るものの、上位メーカーとの差は倍以上ある。グローバル企業に肩を並べるため、サントリーはさらなるM&A(企業の合併・買収)も検討していく構えだ。
「真のグローバル企業に向けて一歩を踏み出せた」。記者会見で、佐治社長は感無量の表情を見せた。世界シェア10位だったサントリーが、酒類需要の伸び悩む日本から世界へ打って出るためには、ブランド力と広い販路を有するビームの買収が「最後のチャンス」(佐治氏)と捉えていたからだ。