百貨店、国産素材に熱視線 「クールジャパン」戦略で販路拡大 (2/2ページ)

2014.5.31 07:45

 昨年、「海外需要開拓支援機構(クールジャパン機構)」社長に就任した太田伸之氏は松屋常務執行役員としてGFWを指揮。「バイヤーが産地に足を運び『こういう商品ができないか』と提案する。産地に刺激を与えることも日本のものづくりを絶やさないために重要だ」と指摘する。

 松屋銀座ではGFWで扱った低速で織ることで独特の風合いを出せる「ションヘル織機」で織った国産生地を使ったスーツを5月から独自ブランドとして販売を開始。西武渋谷店も4月に、南部鉄器やヒノキの木工など、国内の素材を使って外国人クリエーターが作った商品の常設売り場を設置した。

 高島屋も4月から京友禅と海外の靴メーカーの共同開発商品などを集めた期間限定の売り場を設けた。海外に売り出すきっかけにしようと、英語、中国語のチラシも作成した。

 「ブランドで商品を選ぶ時代から商品の背景を伝えて買っていただく時代」(三越伊勢丹HD営業政策部の古口康幸マネジャー)へと消費者の意識も変化してきた。それだけに、生産者の“物語”を伝えることのできる国産素材は百貨店にとって重要な商材となっている。(松岡朋枝)

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