【底流】電力各社、止まらない財務悪化 重い燃料費負担に悲鳴 “奥の手”再値上げ現実味 (4/4ページ)

2014.6.2 07:00

泊原発の停止長期化で、自己資本比率が“危険水域”にまで落ち込んだ北海道電力の川合克彦社長(コラージュ)

泊原発の停止長期化で、自己資本比率が“危険水域”にまで落ち込んだ北海道電力の川合克彦社長(コラージュ)【拡大】

 政投銀の柳正憲副社長も5月中旬の記者会見で「北海道電と九電を除いた電力会社から資本増強の要請はない。(再値上げは)経済産業省が適宜審査し、必要なときはOKを出すと思う」と断言した。ムーディーズ・ジャパンの広瀬和貞シニアクレジットオフィサーは「再値上げすれば黒字化でき、財務も強化できる」と分析する。

 今後の焦点は、各社がどのタイミングで再値上げ申請に踏み切るかだ。ただ、電力各社が電気料金の再値上げに踏み切れば、日本経済には重荷となる。

 5月上旬の衆院経済産業委員会に参考人として出席した中央大法科大学院の安念潤司教授は「原発が再稼働して(電力の)供給力が増えれば、電気料金は自然に下がる」と自説を強調した。再稼働審査の遅れは電力会社の経営だけでなく、景気回復への足取りをも乱そうとしている。(藤原章裕)

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