相乗効果が生むレクサスのデザイン学　レクサスブランドマネジメント部・河辺徹也氏に聞く (1/3ページ)

　【レクサスブランドの現状と今後の展望】（２）

　クルマに興味を持つ若者が減っているなか、東京･南青山の「ＩＮＴＥＲＳＥＣＴ　ＢＹ　ＬＥＸＵＳ　－　ＴＯＫＹＯ　（インターセクト　バイ　レクサス　東京）」で、より多くの人にレクサスの世界観を体感してほしい。この場所からいろんなことを発信して、自分の生活を変えたい、新しい価値ってなんだろうと自分基準でいいものを探している人たちを呼び込みたいと思います。

　今のラグジュアリーの定義は昔と全く違う。例えば、ひと昔前のように金を持ったらフェラーリに乗っちゃおうとかではなく、いい自転車やスニーカーを買おうというように、思い切り背伸びをして自分から遠い贅沢を目指すのではなく、自分に近い贅沢、地に足のついた贅沢が今のラグジュアリーなんです。

　バブル期にはシャンパンを飲んで贅沢三昧のイメージだったけど、バターやクリームでべとべとの食べ物ではなく、生産農家の顔が見える野菜やお米、お水も出所のきちんとした水とか、健康への投資が新しい贅沢になってきている。

　だから、ここのレストランで出てくる野菜は、その日の朝に採れた野菜です。農家から採ってきた緑ばかりだから、もしかしたら今日と明日では採れるものが違うかもしれない。牛肉もＡ５級のおいしい肉ではなく、Ａ４ランクだけど、じっくり熟成した肉を芯まで加熱してうまみを引き出している。

インターセクトをドバイやニューヨークでも展開