【ビジネスのつぼ】応用電子「FKEY-ID SLock」 (1/3ページ)

2014.6.16 05:00

応用電子の矢野正博社長(左)と大石忠弘取締役

応用電子の矢野正博社長(左)と大石忠弘取締役【拡大】

  • NTTドコモとの共同開発から生まれたスティック型のシンクライアント端末
  • 「FKEY-IDSLock」は、スマホを近づけるとパソコンのロックが解除され、離れると再びロックされる

 ■共同開発で生まれた識別技術 上昇の鍵に

 「FKEY(エフキー)」のブランド名で、端末側に情報を持たず、情報漏洩(ろうえい)のリスクが低い情報システム「シンクライアント」の関連製品を開発する応用電子。3月にはスマートフォン(高機能携帯電話)をパソコン(PC)の「カギ」として使えるソフト「SLock(エスロック)」を発売し、社会的にセキュリティー意識が高まる中で、次々と製品ラインアップを拡大している。実質的な創業から10年に満たない若きベンチャーは、一本の電話から上昇気流に乗り始めた。

                   ◇

 ◆運命変えた電話

 「まったく新しいシンクライアントシステムを一緒に開発しませんか」

 今から8年前、応用電子の社内は予期せぬ電話に色めき立った。

 電話の主は、NTTドコモの開発者だった。応用電子のシンクライアント技術と、ドコモのネットワーク技術を組み合わせて、遠隔地から自分のPCを操作できる仕組みを開発したいというのが申し出の内容だった。

 ドコモといえば、国内大手の携帯電話会社だ。開発が成功すれば、巨大なビジネスにつながる可能性がある。「絶好のチャンスだ。他の案件を捨ててでも話を受けよう」。矢野正博社長は社員に呼びかけた。

 当時の応用電子は、矢野社長が経営を引き継いでから1年しかたっていなかった。実質的な創業に等しく、社員はわずか5人しかいなかった。

 ただ、自信はあった。小規模とはいえ、矢野社長以外すべて技術者で、中にはIT業界で名の知れた人物も含まれていた。ドコモの担当者も、“技術者集団”の応用電子ならうまくいくと考えたのだ。

 シンクライアントは、PCなどの端末側に記憶媒体がなく、情報を会社側のコンピューターで一括管理する。かつての情報漏洩対策では、PCをパスワード管理して社員以外使えないようにしたり、社外への持ち出しを禁じたりしていたが、盗難や置き忘れで失われたり、社員が規則を破って社外へ持ち出せば、一緒に情報まで流出してしまう。

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