国内自動車大手8社が27日にまとめた5月の国内生産は、前年同月比6・1%増の73万389台と9カ月連続で増加した。引き続き販売が好調な軽自動車が全体を牽引(けんいん)し、軽メーカーを中心に今月から始まったボーナス商戦に向けて在庫を積み増した。
米国販売が30カ月連続増と好調な富士重工業は、国内向けの減少分を輸出に振り向け高水準の生産を維持した。
国内販売は0・6%減の33万5309台。消費税増税前の駆け込み需要の反動減の影響が大きい登録車(乗用車)の販売が特に落ち込んでいる。主に軽販売比率の低いメーカーが4月に引き続き減少しており、トヨタ自動車、マツダなど4社が前年割れとなった。
一方、海外生産は4・5%増の144万4603台だった。日産自動車、ホンダ、スズキの3社が5月として過去最高を記録。ホンダは、中国向けセダン「クライダー」の販売増に引っ張られる形で伸びた中国生産が大きく寄与した。スズキは、主要生産国であるインド、ハンガリー、中国の生産がそれぞれ増加した。