「原発ゼロ」の暑い夏…「脆弱な送電網」「老朽火発頼み」がエネルギーの現実 (1/4ページ)

2014.7.7 06:46

 【原発再考(上)】6月4日朝、駿河湾を一望する山腹に大型トラックが次々と到着し、待ち構えていた10人ほどの作業員が荷降ろしに取りかかった。

 中部電力東清水変電所(静岡市清水区)。5日間で設備を点検し、故障が疑われる部品はすべて交換。予備の部品も積み上げておいた。今年2月に総点検をしたばかりで追加実施は特別措置だ。

 普段は工場のような大口顧客のために各地から電力を集めて送り届けている特定規模電気事業者(新電力)などの利用が多いが、「今夏は責任が例年よりワンランク上がった」と青島清和所長は話す。

 関西電力と九州電力がそれぞれ安定供給に最低限必要とされる供給余力(予備率)3%を維持するため、初めて東京電力から送ってもらう電力計58万キロワットの通り道の一つになるからだ。

 全国に張り巡らされている送電網は、実は本州中央の「周波数の壁」で分断されている。東日本で流れる電力は周波数50ヘルツ、西日本では60ヘルツ。電力を往来させるには、同変電所などにある周波数変換装置を通す必要がある。

地区ごとに輪番で送電をやめる「計画停電」も視野

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