■放送人権委員会・委員長談話の要旨
(1)情報の自由な伝達と、個人のプライバシーや秘密の保護との適切な調整があってこそ、行きすぎた社会の匿名化を防ぐことができる。
(2)テレビニュースなどで、匿名にしなければならない具体的な理由が見当たらないにもかかわらず、安易に顔なしインタビューが行われていないだろうか。
(3)安易なボカシ、モザイク、顔なし映像はテレビ媒体の信頼低下を追認していないか。
(4)安易な顔なしインタビューを避け、限られた時間であっても、取材対象者と最大限の意思疎通を図るよう努めるべきではないか。一方、プライバシーの保護は徹底的に行うべきだ。
(5)顔なし映像を用いたり匿名化の処理をする場合には、画面上でその処理の理由を注記することなどにより、行きすぎた社会全体の匿名化に注意を促すことができる。