【挑む】スピードリンクジャパン・西田祥社長

2014.7.14 05:00

スピードリンクジャパンの西田祥社長

スピードリンクジャパンの西田祥社長【拡大】

 ■サッカーSNS アマチュア同士つなぐ

 世界のトップ選手の妙技に沸いたサッカーワールドカップ(W杯)ブラジル大会。サッカーファンの中には、自分たちがプレイしたくて体がうずうずしている人も多いのではないだろうか。そんな中、サッカーとフットサルを楽しむアマチュアプレーヤー向けのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)「FOOTBALL365」が注目を集めつつある。試合を組むなどアマチュアチーム同士の交流を助ける同アプリについて、運営するスピードリンクジャパン(東京都渋谷区)の西田祥社長に話を聞いた。

 --どんなサービスか

 「アマチュアのフットボールチームの管理を支援するアプリで、チームメートとの連絡が簡単にできるメッセンジャー機能のほか、日時や場所などから対戦相手を探すこともできる。試合結果や個人の成績を残すこともでき、同レベルの試合相手を探すといった使い方もできる」

 --この事業のきっかけは

 「実は4年前に社員が飛び降り自殺をした。入社わずか2日目の若い男性社員だった。以前から鬱病を患っていたようで、一緒に働きながら再スタートをと考えていた矢先だった。会社の代表者として遺体を確認したときの、何かから解放されたような彼の死に顔は今も忘れられない。鬱病を防ぐために何かできないのかずっと考えてきた。セロトニンなどの脳内の神経伝達物質の働きを良くすることが重要とわかったが、これは日光に当たること、体を動かして汗をかくこと、誰かと共同作業をすることが効果的だという。これはつまりスポーツだ。そこで社会人とスポーツを近づける取り組みを始めることにした」

 --「働く」こと自体にスポーツは効果がある

 「社長という立場にいると、周囲の人間から『心が強いですね』といわれることがよくある。でも自分は決して強い人間ではなくて、趣味やスポーツなどを通して会社以外にも人間関係や居場所を作ることで、ある意味で逃げ道を確保できている。一方で同僚とスポーツに取り組めば、仕事中とは異なった面が見えたり、コミュニケーションが円滑化する効果も感じている。このことから、IT業界の会社に参加を募った運動会も主催している。今年で2度目の開催だが、約1000人が参加する大きなイベントとなった」

 --FOOTBALL365と他社の提携も進んでいる

 「フットサル用品専門のネットショップとして有名なSAMURAI JAPANと、年間2000のフットサルとサッカーの大会を開催しているSPORTSONEと提携した。こういった提携を通じ、試合会場の予約代行やユニホームのオーダーメード販売など、アプリのマネタイズ方法は多いと考えている」

 --今後の目標は

 「まずは年内にユーザー5万人を目指しているが、SPORTSONEと提携した時点ですでに見えている数字だ。最終的には700万人に達するともいわれる日本のアマチュア・フットボール人口の2割に相当するユーザーを獲得することが目標だ」(松田麻希)

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【プロフィル】西田祥

 にしだ・しょう 和光大学卒。2000年システム会社に営業として入社。01年、合資会社ヴイリンクを設立。02年スピードリンクテクノロジーデベロップメントリミテッド代表取締役に就任。04年にスピードリンクジャパンを設立し、現職。36歳。台湾・台北市出身。

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【会社概要】スピードリンクジャパン

 ▽本社=東京都渋谷区道玄坂1-18-5 渋谷アックスヒルズ 6F

 ▽設立=2004年5月

 ▽資本金=1500万円

 ▽従業員=69人

 ▽事業内容=ウェブサービスやスマートフォンアプリの開発

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