電子商取引大手、阿里巴巴集団(アリババ・グループ・ホールディング)傘下の決済サービス会社、支付宝(アリペイ)の携帯電話用アプリケーション(応用ソフト)「支付宝銭包」に、交通ICカード機能が加わることになった。中国住宅都市農村建設省(住建省)ICカード応用サービスセンターと協力し、同センターが推進している「城市一●通」(買い物の支払いにも使える交通ICカードシステム)の機能を持ったアプリを開発。中国国内35都市で、携帯電話が交通ICカードとして使えるようになる。
◆共通化計画の一環
このプランは、このほど開催された第1回都市建設インフォメーションテクノロジー製品博覧会で「未来公共交通計画」として発表された。支付宝にはすでに技術やユーザーの蓄積があり、公共交通の方面でもサービス水準向上や、新システムを作ることができ、人々にとって便利なものとなるという。
博覧会の会場では実演が行われた。会場に運び込まれた三十数都市の地下鉄改札口に、体験用携帯電話がそれぞれかざされると、認識音とともにすべてが開いた。NFC(近距離無線通信規格)の機能を搭載した携帯電話生産企業の協力を得て、支付宝銭包が「カード」として変身することができたのだ。