「インスタント」か「ソリュブル」か ネスレと業界団体のコーヒー論争

2014.7.28 22:37

 コーヒー大手のネスレ日本(神戸市中央区)が国内の4つのコーヒー業界団体を退会したが、その理由は「ソリュブル(可溶性)」と呼ばれるタイプが、インスタントコーヒーかどうかの判断だ。「技術革新で新ジャンルを作った」と主張するネスレと、「根本的にはインスタントコーヒーだ」とする業界の見解は真っ向から対立している。

 ソリュブルは微粉砕した豆をコーヒー抽出液に混ぜて乾燥させる技術で、インスタントとレギュラーの“いいとこ取り”をした形。欧州では一般的に普及している名称だという。

 ネスレは昨年9月、「ネスカフェ ゴールドブレンド」を刷新。インスタントコーヒーの表記をやめ、「レギュラーソリュブル」に全面的に切り替えた。技術の革新性を出し、差別化を図るためだ。しかし、お湯を注いで飲むという意味ではインスタントと同じ。さらに、「レギュラーソリュブル」の表記ではレギュラーと間違えて購入することへの懸念もある。

 かつて、わずかしか入っていなくても「ブルーマウンテンブレンド」をうたった商品が業界を混乱させた経緯もあり、全日本コーヒー公正取引協議会などはネスレの表記を問題視。6月には同協議会が「インスタントコーヒー(レギュラーコーヒー入り)」など使用量の多い方を主にした名称にすべきとの判断を出し、「レギュラーソリュブル」は不当表示で、広告表現でも使用できないとした。

 コンビニコーヒーなどに押され、市場が縮小傾向にある中、ソリュブルを新機軸として強化を図ろうとしたネスレにとっては大きな痛手だ。ただ、今回の団体離脱騒動で、「ソリュブル」の名称を消費者に定着させることができれば、マイナスがプラスに転じるかもしれない。

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