【企業スポーツと経営】三井住友海上火災保険(上)女子陸上競技部 (3/3ページ)

2014.7.28 05:00

毎年夏に行っているランニング教室で、市民ランナーに指導する渡辺重治監督(右)=2013年7月、東京都町田市

毎年夏に行っているランニング教室で、市民ランナーに指導する渡辺重治監督(右)=2013年7月、東京都町田市【拡大】

  • 「大阪国際女子マラソン」で、笑顔を見せる渋井陽子選手=2013年1月、大阪・長居陸上競技場(いずれもアフロスポーツ提供)
  • 競技生活最後のレース「名古屋ウィメンズマラソン2012」を走る土佐礼子選手=12年3月(アフロスポーツ提供)

 渡辺監督は渋井選手を説得し無理をさせなかった。結果は4位。渋井選手が一番落ち込んだ。しかし、雪辱を果たす機会はすぐにやってきた。暮れの全日本実業団対抗では渋井選手も加わった。各区間での厳しい競争を凌ぎ、5区の大平美樹選手がトップに立つとそのまま逃げ切り、見事優勝を果たしたのだ。涙したのは渋井選手だけではない。選手全員が号泣した。つらかった1年間、「笑顔を忘れてはいけない」と言い続けてきた渡辺監督を「男にしたい」と、一致団結していた。

 渡辺監督の口ぐせは「挨拶を忘れるな。くやしいとき、つらいときこそ笑顔を忘れるな」だ。

 「強くならなければいけないが、勝つことだけが目的ではない。社員や代理店の皆さんに応援していただけることに感謝し、皆さんに元気と感動を与えることのできる選手になることが大事なことです」

 現在、陸上部の選手は10人。選手の若返りは進んだが、ここ数年は東日本、全日本とも実業団対抗駅伝の優勝がない。しかし、「もう一度、黄金時代を築くことが大目標」と渡辺監督。16年のリオデジャネイロ、そして20年の東京五輪に向けてマラソン日本代表の座をめざす。

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