“異次元”の強気どこまで貫くか 「物価上昇2%」にエコノミスト懐疑 (1/5ページ)

2014.8.2 07:30

  • 日銀による物価上昇率2%を2年(2015年3~4月)で達成できるか

 日銀による2%の物価上昇率目標の達成を危ぶむ見方が広がってきた。黒田東彦(はるひこ)総裁は達成になお揺るぎない自信を示すが、物価を押し上げてきた円安は一服。輸出は伸びず、実質賃金も増えないなど足元の経済指標は順風満帆とはいえない。民間エコノミストがそろって日銀が目指す「2015年度前後の2%到達」を不可能とみる中、黒田総裁はどこまで“異次元”の強気を貫けるのか。

 「説明できないほどの大きな乖離(かいり)だ」

 SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストがそう指摘するのは、消費税増税の影響を除外した物価上昇率(生鮮食品を除く)の予想値。日銀は2014年度1.3%、15年度1.9%という見通しを維持し続ける。一方、日本経済研究センターが7月10日まとめたESPフォーキャスト調査では、民間の予想平均が14年度1.11%、15年度1.12%と日銀予想との差が15年度に0.78ポイントに広がる。

 燃料の輸入価格を押し上げていた円安の効果がなくなり、増税という景気の下押し材料もある。このため、物価上昇率は夏場にいったん落ち込むが、日銀は「14年度後半にかけて次第に加速していく」と予想する。民間のエコノミストはこうした見方に懐疑的だ。

日銀の自信の裏にあるのはこれまでの実績

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。