法的にも鉄道に分類される。バスを運転する大型二種免許だけでなく、電車の運転に必要な国家資格「動力車操縦者運転免許」を取得しなければならず、「運転手」ではなく「運転士」と称される。
日本初の無軌条電車は昭和3年、兵庫県川西市に誕生したが、わずか4年で廃止。その後、大阪市や横浜市など各地で開業したものの、いずれもディーゼルバスに置き換えられ、高度経済成長期に姿を消した。
一方、39年8月に開業した関電トンネルトロリーバスは半世紀にわたり走り続けた。排気ガスを出さない無軌条電車は自然環境に優しく、路線の9割を占める長いトンネル(全長5・4キロ)の走行に適していた。
レール上を走る通常の電車を採用しなかったのは、運行区間のトンネル内に急勾配があり、バスの方が勾配に強いと判断されたためという。