燃料電池車「700万円はまだ高い」 トヨタ開発責任者・田中義和氏に聞く(2) (1/5ページ)

2014.8.11 07:01

「トヨタFCV」と開発責任者の田中義和氏=愛知県豊田市

「トヨタFCV」と開発責任者の田中義和氏=愛知県豊田市【拡大】

  • トヨタ自動車のエンブレム
  • トヨタの燃料電池自動車(FCV)開発責任者、田中義和氏=愛知県豊田市
  • 大きなサイドグリルが印象的な、トヨタの燃料電池自動車=愛知県豊田市
  • 「トヨタFCV」のリアコンビネーションランプ=愛知県豊田市
  • JX日鉱日石エネルギーの「東京・杉並水素ステーション」=東京都杉並区
  • 東京・杉並水素ステーション=東京都杉並区

水素ステーション設置で一番難しいのは「良い場所」の確保

 --燃料補給に必要な水素ステーションの設置など、インフラ整備の早期拡充がFCVの普及へ大前提となるが。

 「もちろんエコカーは普及しないと意味がありません。いくら優れた技術があっても、皆さんに使ってもらえないと環境に貢献できません。石油は地域的な偏在があり、産油国の政情不安や将来的な枯渇など供給の問題があります。水素はいろんな所から取ることができる、非常に可能性のあるエネルギーなのです。(国を挙げた水素社会の実現に向けた)政策的な観点とうまく連携を取れば、ステーションの整備にも弾みがつくでしょうし、このクルマが普及する形ができると思っています」

 --巨額投資を必要とするインフラ整備の進捗状況に不安はないのだろうか。

 「不安はありますが、クルマを投入しないとステーション設置は勢いづかない。クルマがひとつもないのに4億、5億円もするステーションを作れません。一朝一夕に解決する話ではないですが、やはり最初に勢いをつけることが大事です。過去にない取り組みを形にしながらやることに不安はありますが、どちらかというと自分たちが覚悟を持って仕掛けている、臨んでいることにワクワクします」

 「ステーションに関しては、1カ所1億円のガソリンスタンドに比べれば水素はすごく高いですが、政府のバックアップがありますし、インフラメーカーさんから規制緩和や新しい技術開発をしながらコストを下げる努力をいただいています。そこに関しては我々も連携を取っていきたいです」

15分圏内にステーションが必ずあるという状況を

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