携帯電話大手3社の2014年4~6月期の契約件数の純増数(新規契約数から解約数を引いた数字)は、これまでになく3社間の格差が縮小している。前年同期にソフトバンクモバイルとNTTドコモの純増数の差は72万3千件強もあったが、これが9万6千件まで縮小。3社がほぼ横並びとなった。
4~6月期の純増数は、月次発表を取りやめてから最初の四半期決算会見で発表された。会社名と純増数、前年同期比増減率は次の通りとなった。
▽ソフトバンク=55万7千件、31%減
▽au(KDDI)=49万4千件、26%減
▽NTTドコモ=46万1千件、5.3倍
前年同期に比べ、ドコモを除く2社が大幅減となり、前年同期は81万件だったソフトバンクは25万件以上も減少した。
同期の低迷についてMM総研の横田英明取締役は「市場に話題性がなくなった。料金も端末も横並びになり、消費落ち込みの中で購入意欲が低下している」とみている。
ドコモは昨年9月に米アップルの人気スマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)5s」「同5c」を発売以降、2社に水を開けられていた純増数が急回復、14年1~3月期は92万4000件だった。同期はソフトバンクの116万5千件には及ばなかったが、KDDIの90万5千件を上回った。この期の1位と3位の差は26万件余りだった。