パナソニックは21日、電力エネルギーの見える化に加え、家電の自動制御などを行い節電するHEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)事業を拡大すると発表した。平成28年の電力小売り自由化に伴い、各家庭で電力会社や料金メニューを自由に選択できるようになるのを商機ととらえ、関連製品の充実と普及活動を強化する。
すでに同社が発売しているHEMS「AiSEG(アイセグ)」と、5月に発売した、HEMS対応住宅分電盤「スマートコスモ」を合わせて27年度に60億円の売り上げを目指す。
同社のHEMSは現在、パナソニック製品のみ接続可能だが、27年度以降、他社の太陽光や燃料電池、照明器具などとも接続できるようにする計画だ。
同社の調査では、HEMSの認知度は2割程度。このため、HEMSの仕組みをわかりやすく紹介する移動ショールーム「スマートHEMSトラック」を6台配備し、全国各地の展示会などに出展するほか、工務店などプロ向けにHEMSに関する研修などを行う拠点「スマートHEMSスタジオ」を名古屋や熊本など全国11拠点で開設する。