「大人のモード服」について、同社第一SBU本部の本部長、田中和安氏は未開拓市場だと説明。「モード服は欧米などでは定着しているが、日本ではなかなか根付かなかった。景況感が回復しても日本の市場には低価格品があふれている。高級ブランドほど高くなく、価格以外の価値を感じられる服に可能性を感じた」という。
将来の主力事業を育てる狙いもある。同社は自店のオリジナル商品を展開することはあっても、ブランドを一から手がけるのは初めて。競合するセレクトショップにも卸し、世界に通用するブランドを目指す。「認知度を高めることも大切だ。時間をかけて広め、100億円規模に育てていきたい」と意気込む。
有望だが未知数
大人女子向けブランドが活発な背景には、国内アパレルが抱える課題もある。109系で育った世代が大人になり受け皿になるブランドが求められていること、全国展開する大手アパレルのブランドがライバルが多い都心で通用しなくなったこと-などだ。