衛生陶器の国内最大手、TOTOがインド西部で新工場を7月に稼働させるなど海外事業の拡大に向けて本格的に動き出した。
INAXブランドで展開するライバルのLIXILグループがM&A(企業の合併・買収)で海外事業を加速させているのに対し、TOTOは「自前主義」で時間をかけてブランドの浸透を図る姿勢を堅持しながら、2013年度に18%だった海外売上高比率を17年度には24%に引き上げる方針だ。ただ、経済成長が進む新興国などの需要を取り込むにはスピーディーさが求められるだけに、戦略転換を迫られる可能性もありそうだ。
石橋たたく海外展開
「インドの発展があってこそTOTOの成長もある。地元のみなさんに支持されるブランドになりたい」
20日に開かれた新工場の記念式典で、喜多村円社長は州政府や販売代理店の関係者らを前にインドでの事業拡大に力を注ぐ考えを強調した。