【エンジニア革命】「マネジメント」力で飛躍 ガイドラインは破るためにある (2/3ページ)

2014.9.6 05:00

ボディーだけでなくロゴデザインなど細かい点までこだわったニコンのデジタル一眼レフカメラ「ニコンDf」

ボディーだけでなくロゴデザインなど細かい点までこだわったニコンのデジタル一眼レフカメラ「ニコンDf」【拡大】

 ◆聴診器片手に原因探し

 私が携わった電気自動車の例でいえば、音の問題があった。電気自動車といえば、エンジンがないため、電池とモーターが主な駆動源なので静かだと思うかもしれない。しかし、実際に始動してみると、意外にいろいろな音が聞こえてくる。発生源としては、主にABSなど機能部品のイニシャルチェック音であるが、普段のガソリン車ではエンジン音がうるさく、ドライバーまで聞こえてこなかった音である。

 このような場合、適用するガイドラインは見当たらない。なぜなら、エンジンを掛けた場合、ある程度音がするのは当たり前だと思っているからである。しかし、電気自動車では状況が異なり、もともと静かなだけに、“チリチリ”“カチカチ”の小さな音も、ドライバーに聞こえてしまい耳障りな音となる。しかし、ガイドラインがないからと言ってそのまま放置するわけにもいかない。

 結果的には、試験・評価部門と協議の上、医者のごとく聴診器片手に発生源を徹底的に洗い出し、異音を低減させる活動を行った。その次は、たとえ部品が特定でき、部品メーカーにその話をしても、「それくらいの音はしますよ」「そんなわずかな音でもダメなんですか」となかなか納得してくれない。やむを得ず、実際にクルマに乗っていただき、自分の耳で聞いて確かめてもらって、ようやく自部品かと納得する。まさにこれの繰り返しであった。

 結果的には、それらをガイドラインとしてまとめたのである。

 このように、「守・破・離」ではないが、最初は法規、社内規定、ガイドラインを順守することから始まる。しかし、新商品を開発し推進していく立場にある者は、それまでの基準を念頭に置いた上で、対応策が規定やガイドラインから外れているとしても、ユーザー目線に立ち、何が望まれるかを考え実行していくことが求められる。

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