最先端の微細加工技術でフラッシュメモリーを生産する東芝の四日市工場第5製造棟=三重県四日市市【拡大】
東芝の田中久雄社長は9日、三重県の四日市工場で記者会見し、同工場での半導体事業に2014年度以降、毎年2千億円規模で設備投資を続ける方針を明らかにした。
四日市工場はスマートフォンなどのデータ保存に使う「NAND型フラッシュメモリー」というメモリー半導体の量産工場。9日、第5製造棟の2期分が完成し、報道陣に公開するとともに、生産を開始した。また来夏完成に向けて新工場棟の起工式を行った。
NAND型フラッシュメモリー分野で、東芝は米サンディスク社と組んで、韓国サムスン電子と激しい首位争いを繰り広げている。新工場ではこれまで以上に微細加工をして集積度を高めたメモリーを生産するとともに、三次元メモリーなどの新機軸の製品量産に向けて動き出した。
田中社長はNAND型フラッシュメモリー分野について「2020年には市場規模は現在の10倍になる」と期待、「グローバル競争を勝ち抜くために年間2000億円の設備投資を継続して行う」と述べた。