東芝によると、GPS衛星の誤差は約5メートルだが、準天頂衛星では建物などに遮られずに電波を受信できるため、将来的に誤差は約3センチで済む。GPS利用のカーナビなどは地図データで位置情報を補正しており、道路などのデータがないと位置の把握が難しかったが、準天頂衛星を使うことで事業所の敷地内でも正確な位置が分かるという。
準天頂衛星による位置情報の利用は今後、自動車大手が開発中の自動運転車のほか、衝突防止などの鉄道運行支援システム、トラクターの遠隔操作などで拡大が見込まれる。
東芝はEVバスで実際に運行することで技術を蓄積し、準天頂衛星が4機体制になる2018年ごろの市販化を予定している。さらにEVバス以外への応用も視野に入れている。