三菱ふそうトラック・バスは18日、新興国向けに開発した中・大型の戦略トラック「FUSO」の販売地域を東南アジアや中東、中南米で拡大すると発表した。
特に三菱ふそうが商用車シェア5割を握るインドネシアでの拡販に注力し、小型車中心の商品構成を中・大型車にも広げることで、追い上げるいすゞ自動車や日野自動車を突き放す構え。
三菱ふそうのアルバート・キルヒマン社長は同日開幕したインドネシア国際モーターショーで、「市場調査と徹底した走行試験で、期待を超えた最新鋭のプレミアムなトラックを開発した」と述べ、FUSOの新型モデルをアピールした。
FUSOは親会社である独ダイムラーのインド工場で生産、現在はアフリカや中央アジアなど7カ国へ輸出している。今回、インドネシア人の体形に合わせ運転席のステップを下げるなど仕様変更して発売する。
今後は耐熱・防塵(ぼうじん)性能を高めるなど中東、中南米の地域ニーズに合わせて改良を加え、数年内に40カ国・地域での販売を目指す。(ジャカルタ 田辺裕晶)