ソニーは19日、スマートフォンなどと連携して使う眼鏡型ウェアラブル端末「スマートアイグラス」を開発した。これを使ったシステムを外部企業に開発してもらうため、ソフト開発会社向けに開発キットの提供を開始した。歩行者向けナビゲーションなど、同端末を生かせるアプリケーションを充実させた上で一般向けに販売していく。
端末本体は、市販のスポーツ用眼鏡をやや大きくした程度の外観で、眼鏡部の重量も約77グラムと軽量化した。実際にかけると、レンズの下部にスマホと連動した文字情報などが違和感なく表示される仕組み。ただ、試作品段階では、バッテリーを含めたコントローラー部は外付けのため、「一体化しても小型化できるかどうかといった課題解決を一層進め、商品化を急ぎたい」(武川洋・デバイスソリューション事業本部SIG準備室統括部長)としている。
経営不振に陥っているソニーにとって、ウェアラブル端末事業は、「ポストスマホ」の筆頭に位置づけられている。年内にも販売される予定のグーグル社製眼鏡型端末「グーグルグラス」など競合製品との差別化をどこまで図れるかが勝負となる。