【Sakeから観光立国】世界へ進出する銘醸、出羽桜の後継者  (1/2ページ)

2014.9.19 05:00

新郎の相川翔太郎氏と新婦の仲野あかりさんによる出羽桜の鏡開き=6日、山形県天童市

新郎の相川翔太郎氏と新婦の仲野あかりさんによる出羽桜の鏡開き=6日、山形県天童市【拡大】

 □平出淑恵さん(酒サムライコーディネーター)

 今月6日、山形県天童市の天童ホテルで、ある結婚披露宴が開かれた。新郎新婦は出羽桜酒造(天童市)を営む仲野家の5代目を継ぐ翔太郎氏とあかりさんだ。同社は日本の誇る銘醸「出羽桜」を生んだ。

 かつて、仲野益美社長から「この子が蔵の仕事を引き継ぎます」と長女のあかりさんを紹介された。当時、学習院大学に学び、伊勢丹本店に勤めた。

 新郎の相川翔太郎氏は早稲田大学在学中に学生優秀論文賞を受賞した逸材で、三菱電機に入り将来を嘱望されていた。結婚を機にあかりさんとともに、出羽桜の将来を担う道を選んだ。 日本酒の蔵は約1300社。そのほとんどが家業として代々継がれてきたが、現状は最盛期だった約40年前の半数に減り、酒類のシェアも“国酒”というには寂しい7%にとどまる。

 しかし、日本酒は皇室の祭祀(さいし)に始まり、冠婚葬祭や各地の祭りなど日本文化になくてはならない存在であり、蔵元は地方の名士として家族で地元の文化を守り続ける。長い歴史の中で一族経営を繁栄させるには優れた後継者育成は必須だ。優秀な人材を自然な形で迎えることができる婚姻は、一族の一層の繁栄につながるものだろう。

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